○峡北広域行政事務組合消防通信規程

平成12年3月28日

消本訓令甲第4号

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この規程は、法令その他別に定めるもののほか、消防通信の通信施設及び通信業務の円滑な運用を図るため、必要な事項を定めるものとする。

(用語の定義)

第2条 この規程における、用語の定義は次の各号に定めるところによる。

(1) 消防通信とは、火災、救急、救助その他すべての災害(以下「災害」という。)に関する通信及び消防業務を遂行するための通信をいう。

(2) 通信施設とは、消防業務の任務を遂行するための報知電話、指令台、無線電話、車両動態表示端末装置、署所端末装置、指令伝送装置、専用電話及びその他これらに付属する設備の総体をいう。

(3) 報知電話とは、電気通信事業法(昭和59年法律第86号)に基づく、一般加入電話及び消防専用緊急電話(119番)をいう。

(4) 移動体通信とは、携帯電話及び自動車電話等の消防専用緊急電話(他消防本部からの転送119番を含む。)をいう。

(5) ファクシミリ通信とは、聴覚障がい者からのファクシミリによる消防専用緊急通信(119番)をいう。

(6) Net119緊急通報システムとは、聴覚又は音声・言語機能等に障がいのある方が、自らが保有するインターネット端末(インターネットを利用できる携帯電話、スマートフォン、電子計算機等の通信機器をいう。以下同じ。)を利用して緊急通報を行うシステムをいう。

(7) 指令台とは、指令課通信指令室(以下「指令室」という。)に設置された災害通信の受付け、指令等を行う有線及び無線を有する指令装置をいう。

(8) 指令とは、通信員から、消防署及び分署(以下「署所」という。)並びに出向中の車両に対して災害に関する出動命令を発する通信で個別指令、群別指令、一斉指令、AVM指令及び無線指令に区別する。

(9) 車両動態表示端末装置(以下「AVM装置」という。)とは、消防車両に搭載し、活動等の各動態を指令室へ送る装置をいう。

(10) 署所端末装置とは、署所に有線専用電話及び拡声装置を設置し、音声による指令を行う装置をいう。

(11) 指令伝送装置とは、前号の指令内容を文書化する装置をいう。

第2章 通信管理

(統制管理者)

第3条 通信管理を指揮監督するため、指令課に統制管理者を置く。

2 統制管理者は、指令課長をもって充てる。

3 統制管理者は、通信施設の管理運用に努めるほか、次に掲げる事項について指揮監督する。

(1) 電気通信事業法(昭和59年法律第86号)の規制に関する監督

(2) 通信施設の管理に関する事項

(3) 通信取扱者の養成、指導及び研修に関する事項

(4) 関係書類の管理に関する事項

(5) その他必要と認める事項

(通信責任者、主任無線従事者及び消防通信を行う者)

第4条 指令課に通信責任者、主任無線従事者及び消防通信を行う者(以下「通信員」という。)を置く。

2 主任無線従事者は、無線従事者の資格を有する者の中から統制管理者が指名した者をもって充てる。

3 通信員は、通信責任者及び主任無線従事者の命を受け、当該通信施設の操作に従事する。

4 通信員は、法令を遵守し、通信施設の機能に精通し、常に冷静な判断と迅速かつ的確な操作により通信機能の活用に努め、次に掲げる事項に留意しなければならない。

(1) 通信内容の簡潔及び明瞭化

(2) 必要な通信事項の記録及び保存

(3) 施設の機能管理に必要な試験の実施

(4) 通信障害に対する応急処置

(5) 電源装置等の点検

(通信勤務)

第5条 統制管理者は、災害等で通信対応が困難な場合は、必要に応じ通信員を増員し通信の安全を期さなければならない。

2 主任無線従事者は、無線設備の操作の監督に関し、電波法(昭和25年法律第131号)に定められた職務を行うこと。

(特異事項)

第6条 通信責任者は、勤務中に特異事項が発生したときは、統制管理者に報告しなければならない。

第3章 通信運用

(通信の種別)

第7条 消防通信を災害通信及び通常通信に区分し、その種類は、次のとおりとする。

(1) 災害通信とは、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合に使用する通信をいう。

(2) 通常通信とは、災害通信以外の通信をいう。

(災害出動予告指令)

第8条 通信員は、災害出動指令を発する前に原則として指令予告音を送出しなければならない。

(災害出動指令)

第9条 通信員が発する災害出動指令は、指令予告音のあと音声指令及び出動指令書によるものとする。

(AVM装置、署所端末装置及び指令伝送装置)

第10条 AVM装置、署所端末装置及び指令伝送装置は、次により取扱うものとする。

(1) 出動隊は、指令伝送装置から送出される出動指令書又はAVM装置の画面表示を確認し、出動する場合又は業務等で出向する場合は、AVM装置から各活動状況等の動態表示を操作しなければならない。

(2) 署所の職員は、指令等の内容を確実に受信したときは、署所端末装置又はAVM装置により確受操作を行わなければならない。

(3) 署所に設置する指令伝送装置のプリンターは、常に受信状態にしておかなければならない。

(災害通報覚知)

第11条 通信員は、報知電話、移動体通信、ファクシミリ通信、Net119緊急通報システムからの災害通報を受付けたときには、災害発生場所、対象物名、災害状況、目標物、傷病程度その他必要な事項を確実に把握しなければならない。

2 発信地表示システムにより、位置情報を覚知したときは、前項による確認を行わなければならない。

3 加入電話、駆け付け通報等により覚知したときは、第1項による確認を行わなければならない。

(中日本高速道路株式会社専用電話)

第12条 指令室に中日本高速道路株式会社との専用電話をおき、中央自動車道及び中部横断自動車道において発生した災害通報を受付けたときは、出動規程に基づき処理するものとする。

(関係機関への連絡)

第13条 通信員は、災害発生時には関係機関と連絡を密にし、災害処理に万全を期さなければならない。

(災害情報及び病院情報自動案内装置)

第14条 指令室に情報案内装置を置き、住民等に災害及び病院情報を提供するものとする。

(山梨県救急医療情報システム端末装置)

第15条 通信員は、住民等から当番医等の問い合わせがあった場合に、救急医療情報システムを作動させ病院情報を提供するものとする。

(救急指定病院との連絡等)

第16条 通信員は、管内救急指定病院と毎日連絡し、診療科目等必要事項を確認して記録するとともに、署所に連絡するものとする。

(山梨県防災行政無線)

第17条 通信員は、山梨県防災行政無線で気象情報等を受信したときは、必要に応じ、その情報を署所へ通報するものとする。

(気象観測)

第18条 通信員は、気象観測情報収集装置により観測された各データを保存するものとする。

(通信の方法)

第19条 消防通信は、常に簡潔かつ明瞭な用語を使用し、適切な操作により行わなければならない。

第4章 無線局統制

(無線局配置場所及び呼出名称等)

第20条 無線局の設置及び配置場所等は、次のとおりとする。

(1) 基地局の設置場所及び呼出名称等は別表第1のとおりとする。

(2) 車載移動局、携帯移動局は、消防本部、署所、車両等へ配置するものとする。

(3) 可搬型移動局は、消防本部、消防署及び分署へ配置し、非常時において搬送できる状態とし、外部空中線については、基地局が使用できない等の非常時に使用するものとする。

(4) 消防本部に配備する卓上型陸上移動局は、非常時において搬送使用できる状態とし、当該移動局に付随する外部空中線については、非常災害時以外でも基地局が使用できなくなる場合に使用できるものとする。

2 前項第2号の車載移動局、携帯移動局及び配置所属並びに呼出名称は、別表第2のとおりとする。

3 車載移動局、携帯移動局及び可搬型移動局の実装波は、別表第3のとおりとする。

(無線局の開閉局等)

第21条 無線局の開局及び閉局は、次の各号によるものとする。

(1) 基地局は、常時開局しておくものとする。

(2) 車載移動局は、定時試験通話を行うとき又は出動及び出向等で配置場所を離れるときに開局し、帰署したときに閉局するものとする。ただし、車両から離れるときは、その旨を連絡し、一時閉局することができるものとする。

(無線通信の統制)

第22条 統制管理者は、無線通信の円滑な運用を期すため、常に移動局の通信を監視し、特に必要があると認めるときは交信を抑制し、無線通信に支障をきたさないよう統制しなければならない。

(定時試験通話)

第23条 基地局と車載移動局の間で、機器が正常に機能するかについて確認するため、定時に試験通話を実施するものとする。

2 AVM装置が設置されている車両については、AVM装置のスイッチを入れ定時試験通話を実施するものとする。

3 基地局の試験通話を、定期に実施するものとする。

第5章 維持管理

(通信施設の点検)

第24条 通信施設の点検は交代時点検及び保守点検に区分し、次により行うものとする。

(1) 交代時点検は、勤務の交代時に勤務する者が員数の確認及び外観、構造の異常の有無等について点検を実施するものとする。

(2) 保守点検は、指定業者に委託し、機能点検等を主に実施するものとする。

(通信施設の整備)

第25条 消防署長は、署所に配置されている通信施設の機能維持のため又は、故障等を発見し、整備を必要とするときは、統制管理者に報告するものとする。

2 統制管理者は、前項の報告があつたとき、又は通信施設の機能維持のため必要と認めたときは、整備を行うものとする。

(事故発生時の措置)

第26条 通信員及び職員は、通信施設の損傷及び亡失事故等が発生したときは、直ちに事故内容及び発生原因等を統制管理者又は消防署長に報告しなければならない。

2 消防署長は、前項の報告があったときは、統制管理者に速やかに報告しなければならない。

3 統制管理者は、前2項による報告を受けたときはその概要について、必要に応じて消防長に報告しなければならない。

(通信の記録等)

第27条 指令室に、通信施設の点検等に関する必要な簿冊を備えなければならない。

(施行期日)

1 この規程は、平成12年4月1日から施行する。

(峡北広域行政事務組合消防通信規程の廃止)

2 峡北広域行政事務組合消防通信規程(昭和57年4月消本訓令甲第15号)は、廃止する。

(平成15年消本訓令甲第2号)

この規程は、公布の日から施行する。

(平成16年消本訓令甲第7号)

この規程は、平成16年11月1日から施行する。

(平成17年消本訓令甲第3号)

この規程は、公布の日から施行する。

(平成18年消本訓令甲第3号)

この規程は、平成18年3月15日から施行する。

(平成20年消本訓令甲第3号)

この規程は、公布の日から施行する。

(平成23年消本訓令甲第2号)

この規程は、平成23年4月1日から施行する。

(平成25年消本訓令甲第4号)

この規程は、公布の日から施行する。

(平成26年消本訓令甲第4号)

この規程は、公布の日から施行する。

(平成27年消本訓令甲第4号)

この規程は、公布の日から施行する。

(平成28年消本訓令甲第5号)

この規程は、公布の日から施行する。

(平成29年消本訓令甲第2号)

この規程は、公布の日から施行する。

(平成29年消本訓令甲第1号)

この規程は、平成29年4月1日から施行する。

(令和3年消本訓令第1号)

この要綱は、公布の日から施行する。

(令和6年消本訓令第19号)

この規程は、公布の日から施行する。

別表第1(第20条関係)

種別

周波数別

設置場所

呼び出し名称

出力

備考

基地局

活動波1

韮崎市穴山町6252番地7

きょうほくしょうぼう

10W

デジタル

活動波2

10W

主運用波

10W

統制波1・2・3

10W

基地局

活動波1

韮崎市本町四丁目8番36号

きょうほくしょうぼうにらさき

5W

デジタル

活動波2

5W

主運用波

5W

統制波1・2・3

5W

別表第2(第20条関係)

所属

無線局の種別

車両名

識別信号

備考

消防本部

陸上移動局

峡北予防

きょうほくよぼう 1

デジタル

非常用救急

きょうほくきゅうきゅう 10

支援

きょうほくこうほうしえん 1


きょうほく 1~15

韮崎消防署

陸上移動局

韮崎ポンプ

きょうほくぽんぷ 1

韮崎救急1

きょうほくきゅうきゅう 1

韮崎救急2

きょうほくきゅうきゅう 2

韮崎化学

きょうほくかがく 1

韮崎救助

きょうほくきゅうじょ 1

韮崎梯子

きょうほくはしご 1

韮崎タンク

きょうほくたんく 1

峡北警防

きょうほくけいぼう 1

峡北防災1

きょうほくぼうさい 1

峡北防災8

きょうほくぼうさい 8

資機材搬送

きょうほくしきざいはんそう 1


にらさき 1~14


にらさきかはん 101



きょうほくかはん 119

須玉分署

陸上移動局

須玉ポンプ

きょうほくぽんぷ 3

須玉救急

きょうほくきゅうきゅう 3


すたま 1~5


すたまかはん 103

双葉分署

陸上移動局

双葉ポンプ

きょうほくぽんぷ 8

双葉救急

きょうほくきゅうきゅう 8


ふたば 1~5


ふたばかはん 108

北杜消防署

陸上移動局

北杜ポンプ

きょうほくぽんぷ 7

北杜救急1

きょうほくきゅうきゅう 7

北杜救急2

きょうほくきゅうきゅう 5

北杜指揮

きょうほくしき 5

北杜救助

きょうほくきゅうじょ 5

北杜タンク

きょうほくたんく 5


ほくと 1~10


ほくとかはん 105


こぶちさわ 1~5


こぶちさわかはん 107

高根分署

陸上移動局

高根ポンプ

きょうほくぽんぷ 6

高根救急

きょうほくきゅうきゅう 6


たかね 1~5


たかねかはん 106

白州分署

陸上移動局

白州ポンプ

きょうほくぽんぷ 4

白州救急

きょうほくきゅうきゅう 4


はくしゅう 1~5


はくしゅうかはん 104

消防本部

陸上移動局


きょうほくぼうさい 101~104

防災相互波

別表第3(第20条関係)

種別

実装波区分

通信方法

周波数帯

備考

消防救急デジタル無線

活動波1

2波半複信

260MHZ


活動波2

2波半複信


主運用波1~7

2波半複信

山梨県割当は5

統制波1~3

2波半複信


防災相互通信用無線

防災相互波

単信方式

150MHZ


峡北広域行政事務組合消防通信規程

平成12年3月28日 消防本部訓令甲第4号

(令和6年8月26日施行)

体系情報
第7編 務/第1章 防/第4節 防災その他
沿革情報
平成12年3月28日 消防本部訓令甲第4号
平成15年5月12日 消防本部訓令甲第2号
平成16年11月1日 消防本部訓令甲第7号
平成17年8月1日 消防本部訓令甲第3号
平成18年3月14日 消防本部訓令甲第3号
平成20年2月29日 消防本部訓令甲第3号
平成23年3月30日 消防本部訓令甲第2号
平成25年6月10日 消防本部訓令甲第4号
平成26年8月29日 消防本部訓令甲第4号
平成27年12月3日 消防本部訓令甲第4号
平成28年8月26日 消防本部訓令甲第5号
平成29年3月27日 消防本部訓令甲第2号
平成29年4月1日 消防本部訓令甲第1号
令和3年3月19日 消防本部訓令第1号
令和6年8月26日 消防本部訓令第19号